脳卒中の地域連携の要点

脳卒中の地域連携

 脳卒中は、急性期病院からリハビリ専門病院を経て、家庭復帰または施設入所・療養型病床の入院という地域完結型の流れになっています。令和2年度改訂でリハビリ専門病院の「発症から入院までの期間」要件が廃止となり、急性期病院からの転院がより簡便になりました。今回、脳卒中の地域連携の要点を紹介します。

急性期病棟

急性期血行再建療法

機械的血栓回収療法(包括的脳卒中センターで常時施行

  • 2010年 Merciリトリーバー承認
  • 2011年 Penumbraシステム承認
  • 2014年 ステント型血栓回収機器(Solitaire FR, Trevo XP)承認

rt-PAを用いた静注血栓溶解療法(一次脳卒中センターで常時施行)

  • 2005年10月 発症3時間以内の虚血性脳血管障害に認可
  • 2012年9月 発症4.5時間以内の虚血性脳血管障害に適応拡大
  • 2019年3月 発症時刻不明でもDWI-FLAIRミスマッチを確認して適応を検討

回復期リハビリテーション病棟

  • 2000年4月に創設。
  • 主に高齢者の寝たきり予防のために集中的リハビリテーションサービスを提供し、在宅復帰を支援することを目的としている。
  • 脳血管障害患者では9単位/日(1単位:20分)のリハビリテーションが可能。
  • 脳血管疾患は150日入院可能
  • 高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害は180日入院可能。
  • 令和2年度改訂で「発症から入院までの期間」要件は廃止となった。
  • 入院料の施設基準は、自宅等に退院する割合が7割以上、重症者(日常生活機能評価10点以上5またはFIM≦5)が3割以上、日常生活機能評価4点以上またはFIM 16点以上改善が3割以上、リハビリテーション実績指数 40以上などで入院料1がとれる。

地域包括ケアシステム

  • おおむね30分以内に必要なサービスが提供される日常生活圏域を想定(具体的には中学校区)
  • 地域包括支援センターが中心となり、病院などの医療機関、介護保険での施設・サービス提供事業所、地域コミュニティが連携して地域在住の高齢者・障害者を支えていくシステム

介護保険制度

  • 2000年4月から開始。
  • 40歳になると、被保険者として介護保険に加入
  • 65歳以上からサービス利用可能
  • 40-64歳までは特定疾病(脳血管疾患、初老期における認知症など)に限り、サービスを利用することが可能
  • 要支援→地域包括支援センター→介護予防サービス計画書、要介護→居宅介護支援事業所→介護サービス計画書を作成

1.住宅サービス(要介護者、一部の要支援者で利用可能)

自宅で利用するサービス

  • 訪問介護:訪問介護員(ホームヘルパー)による入浴・排泄・食事などの介護や調理・洗濯などの家事を行う
  • 訪問入浴介護:浴槽を積んだ入浴車が利用者宅を訪問し、看護職員や介護職員が入浴の介護を行う
  • 訪問看護:看護師が医師の指示のもとで、健康チェック・療養上の世話を行う
  • 住宅改修:利用者負担は工事費の1-3割
  • 福祉用具貸与:車椅子・ベッドなどのレンタル

日帰り施設などを利用するサービス

  • 通所介護(デイサービス)
  • 通所リハビリテーション(デイケア)

宿泊するサービス

  • 短期入所・生活介護(ショートステイ)

居宅系サービス

  • 特定施設入所者生活介護:有料老人ホームなどに入居している高齢者が、日常生活上の支援や介護を利用できる

24時間365日利用者の状態に合わせて対応するサービス

  • 小規模多機能型居宅介護
  • 定期巡回・臨時対応型訪問介護看護

2.施設サービス(要介護者のみ利用可能

  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム):要介護3以上。生活介護が中心
  • 介護老人保険施設(老人保健施設):要介護1以上。介護やリハビリが中心
  • 介護療養型医療施設(療養病床):要介護1以上。医療が中心。2023年度末に廃止予定
  • 介護医療院:要介護1以上。医療と介護。
    • I型:介護療養病床相当
    • II型:介護老人保健施設相当