認知症を勉強する時に役立つ書籍

書籍

 認知症は、認知症専門医だけでなく、すべての医師・医療関係者が遭遇するコモンディジーズです。超高齢社会に突入した本邦において、専門ではないからと言って避けることができない疾患です。国が認知症サポート医の制度を導入したように、今後、すべての医師・医療従事者が認知症に対する一定の知識と実践法を身に着けておくことが要求されていくと考えます。本記事では認知症を勉強する上で役立つ書籍をまとめました。どんどん更新されていく認知症の情報を取得・整理する一助になればと思います。

認知症ハンドブック

 神経内科ハンドブックの「認知症」バージョン。2020年に第2版が出ました。認知症を勉強したければ、まずこれを読むことをオススメします。認知症診療の基本から、診断と治療、危険因子の予防、認知症関連の社会問題、アルツハイマー型認知症などの各認知症疾患、最近トピックになっている脳小血管病など、すべてが網羅されています。

認知症疾患 診療ガイドライン2017

 認知症診療を行う際に心がける指針について、エビデンス付きで解説が掲載されています。Q&A方式になっていますので、疑問に思った箇所から読む使い方でも良いかもしれません。急ぐ時はAnswerの要点部分だけ、深堀りしたいときは解説とreferenceを読みすすめる方法が使えます。

認知症治療薬の考え方、使い方

 認知症治療薬のことを知りたい時はこの書籍がオススメです。抗認知症薬だけでなく、BPSDで使用する薬物、認知症に伴う排尿障害・尿失禁、高血圧、睡眠障害、てんかんの治療薬まで網羅されています。更に各論としてアルツハイマー型認知症を含む四大認知症、進行性核上性麻痺などの認知症変性疾患の治療薬についても解説されています。

BPSD初期対応ガイドライン改訂版

 認知症のBPSD対応に困った時にオススメです。非薬物的対応を中心とした各BPSDの具体的な予防法、対処法が掲載されています。扱いは小さいですが薬物治療も述べられています。焦燥性興奮、徘徊、物盗られ妄想などに対して、実際の現場視点での対応法は参考になります。

認知症診療に役立つ77のQ&A

 こちらは認知症者の家族・介護者に質問されたときの回答集として参考になります。かかりつけ医が診療する際の疑問も掲載されています。「デイサービスを行きたがらないときはどうすれば良いか?」「夜中にトイレに何度も行こうとするときどうすれば良いか?」などの具体的な困り事に対しての対策が述べられており、日々の診療に役立ちます。

認知症専門医試験対策の書籍は以下の記事を参考してください

認知症専門医試験の勉強で役立つ書籍、勉強法を解説します